「好き」に耳をすませる

ガラスギャラリー心音 植澤祐佳子
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「好き」に耳をすませる

こんにちは!
ガラスギャラリー心音の植澤祐佳子です。
すっかり春めいている毎日、日差しも明るく暖かく、外を歩いているだけで楽しい気持ちになりますね。

昨日、新しいランドセルを背負った新一年生たちが、引率の先生に連れられて下校するのを見かけました。
遠くにはお母さまたちが子どもたちのお迎えにたくさん立っているのが見えました。
春の新生活の微笑ましい風景です。

子どもたちは色とりどりの手提げ袋や巾着袋を持っていて、きっとご家族が子どものためにハンドメイドされたり、ハンドメイドしたものを選んだりされたのでしょう。
きっとそのお品は子どもたちは当時のワクワクした気持ちや、嬉しかったり不安だったりした思い出を蘇えらせてくれるのだろうなと想像していました。

わたしはガラスでハンドメイド作品を作っているのですが、
なぜガラス?とたまに質問をいただきます。
透明が好きだから、とお答えするのですが、
なぜ透明が?と自分のなかに耳をすませると、前述のように心の奥深くの思い出と、結びついていることが多いと感じるのです。

たとえば
子どものころ冷蔵庫をあけると
冷えていたゼリー
鮮やかなグリーンのソーダ
孤独を感じるプールの底
さまざな場所の川や海
シロツメグサの葉の上のしずく
蜘蛛の糸についた朝露

そのときのワクワクしたり
寂しかった気持ちや
美しいなぁと見惚れたことを
思い出します。

そしてわたしの作品を手に取ってくださるかたがたには
どんな「好き」の思い出があるんだろう?と聞かせていただきたくなります。

きっとおひとりおひとりに、
心深くに、
いろんな「好き」の理由があるはず。

言葉や時間がなくても、それが作り手とつながるのが
ハンドメイドの素敵なところだと感じます。

手にしてくださるかたや自分自身の
「好き」に耳をすまして、
今日もあれこれガラスを型作ります。

PROFILE

ガラスギャラリー心音 植澤祐佳子
軽くて透明度の高いボロシリケイトガラスを、1500〜2000度の酸化バーナーでひとつひとつ溶かして、アクセサリーや雑貨を作っています。 モチーフは、周りの身近な人はもちろん、物語や音楽、季節の植物や風景、さまざまなものからいただく要素を、抽象的に表現することが多いです。 身につけるかたを美しく引き立てる、日々の暮らしを豊かに引き立てる、そんなお品を作りお届けしたいと思っています。
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