てづバで香港を楽しもう!ワークショップも開催します
いよいよ3月18、19日に開催が迫ったてづバvol.42!
OSAKAアート&てづくりバザールVol.42にて、両日ミニギャラリーとワークショップを開催する、刺繍クリエイターで香港政府観光局認定「香港スーパーファン」クリエイターにも認定されている竹岡かつみさんにお話を伺いました。
刺しゅうクリエイター。香港政府観光局認定「香港スーパーファン」。ペンタイプの針で絵を描くように刺しゅうをした作品を制作。
(竹岡さんが手にしているのはワークショップで作る巾着袋です。)
まずは大人気のワークショップの紹介から!
パンチニードルという針と毛糸を使って、香港モチーフの刺繍作品を作ります。左から桃、トラ、パンダ、点心の柄です。
※事前申込は既に満席となっておりますが、当日申込のお席がありますよ!※当日のお申し込みは直接ブースにてお問い合わせください。
【詳しくはこちら】
竹岡かつみさんが刺繍をされる様子を撮影させて頂きました。
(作るのも楽しいパンチニードルで刺繍します)
(会場では写真の作品などが展示され、一緒に写真を撮ることができます!)
原点は昔懐かしい文化刺繍
ーー竹岡さんがパンチニードルで作品を作られることになったきっかけは何ですか?
私が子どもの頃は刺繍がブームで、どちらの家でもよく見かけた文化刺繍というものがありました。それが刺繍の原点です。文化刺繍は下絵も揃ったキットが販売されていて、富士山や虎といった和風の柄が多かったのですが、私が初めて買ってもらったのはディズニーの柄でしたね。
(インタビュー当日は竹岡さんの新作を持ってきていただきました。香港でも人気のカップヌードルがモチーフです。)
絵を描くことも好きで、大学では美術を専攻してベビー寝具メーカーでデザイナーとして就職しましたが、会社の理解を得てアーティスト活動と並行して活動していました。職場ではパソコンなどを使って機械的にデジタルでデザインした商品を作っていたので、アナログなものが懐かしくなり、思い出したのが文化刺繍です。文化刺繍は今使っているニードルパンチと仕組みは同じなのですが、針だけ日本製なんですね。好きに下絵を描いて、絵を描くように刺繍できるところも楽しいですし、当時は誰もやっていなかったことに魅力を感じました。
それから2年毎くらいに個展を開くようになり、今では刺繍の作品に専念しています。個展ではクリスマスやバレンタインなどテーマを決めてそれに合った作品を作っていました。
(ラーメンの具の細部までこだわった楽しい作品です。)
ーー企業デザイナーから作品作りが本業になる中で香港に興味を持たれたのでしょうか?
初めは会社の出張で行っていた台湾が好きでした。プリント工場に行く仕事で、日中観光はできなかったのですが食事は楽しむことができました。当時中華料理といえば関西で有名な豚マンが中華の味だと思っていたので、台湾の料理を食べた時は初めての味に驚きました。ちょうどその頃、香港にハマっていた先輩がいて、「香港の食べ物が素晴らしく美味しいよ」と言われて一緒に行くことになったんです。そして現地の広東料理に完全に胃袋を掴まれましたね(笑)。主人も食べることが好きなので2人で香港が大好きになり、国内旅行は全部やめて年に1、2回旅行して、香港で作品の素材を見つけたことがきっかけで香港をテーマにした作品を作るようになりました。
ギャラリーのオーナーに「香港を作品のテーマにしたい」と言うと最初は心配されましたが、「香港パラダイス」という名前で展覧会をやってみると、いわゆる「香港迷(ほんこんめい)」と呼ばれる、頻繁に香港を旅行し香港が大好きな方々の中で話題になり、沢山の方に見に来ていただきました。香港迷は広東語で香港ファンの意味なんです。展覧会にコラボで出展している作家さんにも喜んでいただき、2年に一回の開催で去年1月が2回目、来年に3回目で徐々に内容が充実してきています。
(作品は香港のネオンサインのように光ります。)
作品のアイディアは香港ローカルスポットから
ーー香港のオススメスポットについて教えてください
深水埗(シャムスイポー)という場所で、大阪の堺筋本町のような雰囲気があります。香港のレトロでローカルな気分が楽しめる場所かもしれません。ハンドメイド用の素材のお店がたくさんあるので、日本にはない色合いやデザインのものが手に入りますよ。
ここで売られている素材を使って作品を作りたくなり、ギャラリーのオーナーさんに香港をテーマにして個展をしたいと言ったきっかけとなった場所ですね。
(愛らしい獅子のクッション。深水埗で買った素材が使われています。)
ーー竹岡さんの作品の香港らしさは素材も重要なんですね。他のスポットもありますか?
現地のスーパーマーケットもオススメです。WELLCOMEというスーパーには必ず行きます。香港はコンパクトな街にたくさんの色や物が溢れているので、そこから生まれるディスプレイの仕方や商品の並べ方がとても楽しくて大好きです。パッケージのデザインに躍動感があり、ロゴもポップ!そういった日本との違いを感じるのが面白いですね。
(こんな感じのイメージです)
ーー作品を見ると香港に旅した気分になります。
私の作品は、私の中の香港のイメージで、現実とは少し違うこともあります。
例えばこの作品は、80年代のアメリカ映画のチャイナタウンの中華料理店にあるテイクアウトボックスをイメージしたのですが、香港では見たことがありません。エビはロブスターですが、実際はシャコなんです。でもシャコは背中が曲がっているのでロブスターの方が絵になりますよね(笑)。ちょっとおかしいんですけど、そこを楽しんでいただきたいと思っています。
カップヌードルの作品でも使用しているネオンは香港の街のイメージですが、最近はそのネオンがどんどんLEDに交換され、昔の色合いから変化してきています。私はそういった「過去の記憶」も作品に取り入れていきたいと考えています。
次の記事では、竹岡さんの作品への想いや今後の活動について伺います!
【次回記事はこちら】
【クリエイター情報】
【名前】
竹岡かつみ
【Webサイト・SNS】
https://www.rhizome.jp/dokidoki/
Instagram @katsumitakeoka
PROFILE
- Kaori Sawada
- 2022年11月からMeTAS+で記事を書かせていただくことになりました!取材を通じて色んな方にお会いできるのが楽しみです。
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