【あらゆる糸で編み込む、色彩豊かで繊細な作品】糸のアクセサリーchicoさん
糸のアクセサリーchicoさんにインタビュー
糸をかぎ針で編んで、それをアクセサリーに仕立てているchicoさん。
レース糸やミシン糸、着物の帯に使う糸など、さまざまな糸を編み込んだ繊細で美しいアクセサリーを多数手がけています。
編むことだけが好きというよりは、身に着けたいという欲求が強く、「この赤い糸を使いたい」「この形にしたい」など繰り返していくうちに、技術を習得したと言います。
今回はインタビュー形式で、chicoさんの作品のこだわりや、使用している道具や糸について詳しくお話をうかがいました。
アトリエや、制作している様子も見せていただきましたよ。
糸のアクセサリーづくりにハマったキッカケ
色の種類や質感を豊富にしたいと、ミシン糸から帯を織るための糸まで、編める糸ならなんでも使うのがchicoさんのアクセサリーづくりです。
子供のころから、絵を描いたり字を書いたり。
没頭できる時間を大事にしてきた中で、自然とやっていた気分転換の1つが編み物だったそうです。
「細い糸をひっかける繊細な感覚が心地よく、どんどんハマっていった」とお話してくださいました。
その後色々なご縁があった結果、出版社からレシピの提供依頼があったり、周りの方からすすめられてイベントへ出店したりと、現在の活動につながっています。
「正直、接客業とか苦手なんです」「今まで何十回も出ているものの、毎回ドキドキする」というchicoさん。
それでも出店すると、作品を気に入ってくれる方がいたり、「また次も見に来るね」とお声がけいただいたり。
そのような声に背中を押していただいて、今があると感じているのだそうです。
chicoさんのアトリエと、こだわりの糸たち
chicoさんが普段作業しているアトリエを見せていただきました。
立った方が集中できるそうで、足で支えて上半身はリラックスしている方がリズムよく編めるんだとか。
道具は、このレース針1つのみ。
作業台の上には、糸と装飾に使用するパーツ、完成した作品のピアスやネックレスが置いてあります。
糸は、すぐに好きな色を取れるように配置。
ビーズなどのパーツは、別の箱に種類ごとに分けて入れてありました。
アトリエに設置されている大きな棚には、オーソドックスなものだけでなく、さまざまな種類の糸が収納されていました。
中から取り出して見せてくれたのは、老舗の帯屋さんのねん金糸。
京都の桝屋高尾さんのもので、作品を作らせてもらっているのだそうです。
続いて見せてくださった小豆島のオリーブ染めの糸は、一般的なものとは質感が異なり、柔らかいのが特徴。
ご友人の紹介で縁があり、編んだ作品を販売していただいているのだとか。
お子さんが学校に行き、「よし仕事するぞ」と切り替える時に活用するのが、足ふみ型の運動器具です。
運動しないといけないという思いもあり、30分は必ずすると決めているのだそう。
また、アトリエには中学生の息子さんの勉強机も置かれています。
勉強中は気が散らないように、一歩も動かずにずっと編むようにしているのだとか。
成長していくにつれ「これは母の仕事なんだな」と実感してくれているそうで、「今日お客さんの反応どうだった?」などときいてくれるようになった息子さん。
chicoさんが頑張っている姿を見て、「自分も頑張ろう」という気持ちになると言ってくれるそうです。
「良い刺激」がもらえる場所
chicoさんの作品が置かれているお店、セレクトショップ・ギャラリーの「ペトリコール」さんにお邪魔しました。
まだイベント出店の経験があまりなかった時期に、店主の笹川さんが「かわいい作品をつくってらっしゃったので、どういう作り方をしているのかな」と話しかけたのが出会いのキッカケだったそうです。
お店の要望をくみ取って作品を提供することで、お客様にも喜ばれますし、chicoさんも自分にはなかったアイデアが生まれてよい刺激になっていると言います。
chicoさんの作品は華やかで、ウィンドウに置いておくと、それを見て「かわいい!」と入ってきてくださるお客様も多いのだとか。
作品を納品するときは、直接作家さんにいろいろなお話をうかがうようにしているという、笹川さん。
商品だけを見るというよりは、どんな作家さんが手掛けているのかなどの背景が見えた方が喜んでくださるお客様が多く、そういったところでハンドメイドの魅力を感じているそうです。
chicoさんをMeTAS(満たす)瞬間とは?
chicoさんを満たすのは、どのような瞬間なのでしょうか。
完成度の高いものができると、「めっちゃかわいい!」と、早くお客様に見てもらいたいという気持ちになると言います。
作品を気に入って購入された方から「旅行に行くときにつけて行ったんです」とお話していただいたり、ミュージシャンの方が「ステージで着けたい」と着用してくださったり。
直接お客様からそういった言葉をいただくと、chicoさんも満たされる気持ちになるのだそうです。
「生涯目が見えなくなるまで、手が動かなくなるまで、編み物を続けたい」と、インタビューを締めくくってくださいました。
糸のアクセサリーchicoさんの情報
糸のアクセサリーに興味がある方は、ぜひのぞいてみてくださいね。
『糸のアクセサリー chico』
Instagram:https://www.instagram.com/itochico11/
【取材協力】
『ペトリコール PETRICHOR』
Instagram:https://www.instagram.com/petrichor0606/
〒550-0012 大阪府大阪市西区立売堀1-5-2 立売堀ビルディング6号室
PROFILE
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