大阪・堺筋本町｜活版印刷体験「Echos Design＆Letterpress」

簡単に大量にプリントできる現代だからこそ、ひとつひとつ丁寧に心を込めて表現できる。

作家さんはもちろん、クリエイティブがお好きな方は興味があるはず。

今回は、堺筋本町と松屋町の丁度間にある、活版印刷のシェアワークスペース「Echos Design & Letterpress」さんにお邪魔しました。

本日使用するのは、右の卓上活版印刷機「テキン」。不思議な形でとってもかわいい印刷機です。

体験するのは「gplus.leather.(ジェプリュスレザー)」さんと「okkobloom(オッコブルーム)」さん。てづばにも出店されている、ハンドメイド作家さんお二人です。

紙に刷るまでの工程はたくさん。「Echos Design & Letterpress」の沖さんとスタッフさんが行程を丁寧に教えてくれます。

「gplus.leather.」さん「okkobloom」さん、各作家さんは事前に作成したデザインデータをechosさんにお送り。当日はそのデータから作成された樹脂でできた版を使用します。

では、作家さんお二人は、エプロンを着て準備…

まずは樹脂版を台紙に貼り、版に合わせてカットする作業。空気が入らないように丁寧に貼るのがポイント。さすが作家さん、手先が器用。スムーズに貼りつけ、カットしていきます…。

終わったら、「チェース」と呼ばれるテキンの枠の中央にその版を設置。周りをファニチャと呼ばれる木製の道具で埋めていきます。 ひとつひとつの道具が、味わい深くてかわいらしい…。

様々な長さのファニチャを使って、きっちりと…。残った隙間を詰めるジャッキを締めて、上下・左右、ズレないかを念入りに確認。

たくさんのインキがずらり。どの色にしようか迷ってしまいますね。

お二人とも、デザインに合わせた色を選択。

まずは、選んだ色のインキを「ディスク」と呼ばれるテキンの円盤に、均等に乗せていきます。

「gplus.leather.」さんが1色目に選んだのは鮮やかな黄色。

次はテキンのレバーを上げ下げ。

ローラーがディスクの上に乗り、ディスクのインキを満遍なく伸ばしていきます。とてもよく考えられた仕組みです。

きれいに広がるインキ。見ているだけでも楽しい工程です。

チェースをテキンにセット。位置やインキの付き具合を確認したら、準備はOK 。ローラーや版の高さが適切でないとここでうまく色が乗らないことも。事前の丁寧な準備が大切です。

たくさんの紙がずらり。厚さも色も様々。インキ同様、こちらも迷ってしまいそう…。

自分のデザインのイメージに合わせて紙を選んでいきます。

選んだ紙をテキンにセッティング。

そして、レバーを下ろすと…インキが乗った版と紙がプレスされ…綺麗に印刷されました！

お二人とも、2色使用のデザイン。

一つ目の色が擦り終わったら、テキンのインキを綺麗に拭いて、2色目を準備します。

白い紙に黄色と青色のインキ。グレーの紙に紫色と銀色のインク。

圧によって変わる凹みや色の濃さ。デジタル印刷にはない、やさしい風合いです。

作家さんお二人に加え、echosの沖さんやSTAFFさんとみんなで「かわいい～」と歓喜。

どんなふうに使おうか…誰に渡そうか…楽しみが広がります。

ひとつひとつ丁寧に擦る。

準備する時間も、作り上げた後も、わくわくできる…。

そんなあたたかさは、活版印刷ならでは。

「Echos Design & Letterpress」さんでは、季節ごとのワークショップも開催中。

誰かに届ける大切なメッセージ。せっかくならその思いをしたためる紙ごと、自分で印刷してみませんか？