アップサイクルで作る、1足の靴下から自分だけのソックモンキー【前編】
靴下の産地として有名な奈良県広陵町。そこで廃業することになった靴下工場から譲り受けた靴下を使って、おさるのぬいぐるみ「ソックモンキー」を作るというワークショップを体験・取材しました。
話を聞いたのはぷちまゆ(Petit Mayu)の耕田美由紀さん。耕田さんはMeTAS+が進める、てしごとの視線で社会課題と向き合うプロジェクト「てしごと my own project」に賛同いただき、ご連絡をいただきました。この日、奈良の近鉄百貨店橿原店で開催されていたハンドメイドの作家さんを集めた「バンビーナ♡マルシェ」を主催しながら、ご自身も、靴下からぬいぐるみを作るワークショップを担当されていました。
靴下から生まれる、キュートなぬいぐるみ達
ぷちまゆさんのワークショップの常連さんという母娘のお二人。靴下で作るナマケモノ「ソックナマケモノ」を作っていました。
マルシェ期間中に開催されてたのは、ぷちまゆさん含め4人の作家さんのワークショップ。
ソックモンキー(中央)だけでなく、ナマケモノ、ハリネズミ、来年の干支の辰や奈良の鹿など、ぷちまゆさんのアイディアでたくさんの種類のぬいぐるみが靴下から生まれています。
ソックモンキーは靴下1足分から作ります。かかとの部分がちょうど口とお尻になります。一部のパーツは出来ているので、胴体と頭、両脚部分に綿を詰めて縫い閉じ、両手、尻尾、耳、目口鼻を縫い付けるだけという、初心者にも嬉しいキットを使います。
これがもとの靴下。廃業することになっていた靴下工場の方とぷちまゆさんの出会いがきっかけで、工場に残っていた靴下を譲り受けてソックモンキーを作ることに。ボーダ柄がかわいいお猿さんにピッタリです。
綿は100円ショップでも購入できる、フワフワの綿菓子のようなものを使います。胴体と頭、両脚部分に詰めていきます。
靴下が伸びるので、詰めて詰めて・・・頭と胴体の形を整えていきます。想像以上に綿が入ります。
足の部分にも綿を詰め、縫い合わせる部分をコの字縫いでザクザクと縫います。
頭と胴体、足の部分ができました。頭と胴体に少しくびれを作りましたが、寸胴でもかわいく仕上がります。
腕と尻尾、口の部分もコの字縫いで縫い付けていきます。それぞれを縫い付ける位置や角度で1匹1匹に違いが生まれます。
目を付けます。離れ目、寄り目、目の位置で表情が異なるので、とても大事な瞬間です。
帽子を被せ、首飾りを付けて完成です!私だけのソックモンキーができました。
後姿も愛らしいです。
靴下がかわいいぬいぐるみに。 ぷちまゆさんのワークショップの魅力とは
一緒に参加していた母娘さんが作っていたソックナマケモノ。「顔の位置、腕の位置をどうしようかな〜」と、やはりここでも大事なのは個性を出すポイント。
それぞれの表情のソックスナマケモノが完成しました!
ワークショップ後にお二人に話を聞きました。もともと「ならリビング」のハンドメイドイベントによく訪れていたお母様が、そこで初めてぷちまゆさんのソックモンキーのワークショップに参加し、そのあまりの可愛さに後日ぷちまゆさんに連絡をして自宅に招き、いちから作り方を学んだほどハマってしまったそうです。奈良は靴下の産地なので、家の近所に工場の関係の方や内職をしている方が住んでいて靴下をもらうことが多く、そんな靴下が作り手の自分らしさを表現した個性のあるぬいぐるみに生まれ変わることに魅力があるようです。
娘さんもハンドメイドが好きで、作ったアクセサリーやお父様が作った猫用の木工作品をマルシェで販売しているとのことでした(maruleo /Instagram@yuka0620k)
PROFILE
- Kaori Sawada
- 2022年11月からMeTAS+で記事を書かせていただくことになりました!取材を通じて色んな方にお会いできるのが楽しみです。
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