【前編】京都・四条烏丸｜ハンドメイド作品にも出会える甘党茶屋「うめぞの CAFE &GALLERY」

（3代目店主の西川葵さんにお話しを伺いました。)

（京都らしい町屋のお店で、庭が見える1階席と、2階席があります。）

―こちらの「うめぞの CAFE & GALLERY」は西川さんご自身が始められたそうですね。

はい。もともと梅園は初代が河原町三条でお店を始め、私の両親が2代目として後を継ぎ、清水に2店舗目をオープンしました。その頃からみたらし団子に加え、かき氷やあんみつを出すようになりました。私が高校生の頃でしたね。

（梅園の代表メニューであるみたらし団子。特徴ある団子の形に甘じょっぱいタレがよく絡みます。）

―その後、西川さんが3店舗目である「うめぞの CAFE &GALLERY」をオープンされるきっかけはあったのでしょうか。

大学生の頃、世間はいわゆる「カフェ」ブームでした。私も友人と一緒に京都のカフェによく通っていたのですが、そこにあるメニューはコーヒーにケーキ、タルトやキッシュといった洋風のもの。そして、そこで友人とおしゃべりを楽しむというのが日本の「カフェ」のスタイルでした。

私の実家も日本の茶店である「甘党茶屋」をやっているけれど「カフェ」の客層は来にくいし・・・。さらには、みたらし団子はコーヒーと合うのになと感じている中で、「甘党茶屋」を「カフェ」のスタイルにして、これまで見向きもしなかった層のお客様にもっと広めたいと思ったのがきっかけです。

メニューはみたらし団子はもちろんですが、新しいものも考え、「抹茶ホットケーキ」「黒糖のフレンチトースト」「生麩のパフェ」など、和の素材を使った洋風のスイーツを提供することにしました。

（ふわふわ食感の抹茶ホットケーキは自家製シロップをかけていただきます。）

―それまでの日本の「カフェ」の常識を変えることに取り組まれたのですね。

当時はこのようなお店が珍しかったので、とある雑誌の特集で「あんこスイーツの変革期」という内容で書いていただくこともありました。

―「うめぞの CAFE & GALLERY」のオープン後は、洋風の羊羹とお茶を楽しめる「うめぞの茶房」や百貨店への出店、元食堂の建物をリノベーションした「三条寺町店」と、甘党茶屋の幅を広げていらっしゃいますが、西川さんはその過程で店主となられたのですか？

そうですね。問い合わせや取材を多くいただくようになったのですが、両親がアナログなので対応ができず・・・。窓口担当から自然とそうなりました（笑）。

（レジ横にはお土産にも喜ばれそうな、持ち帰りの羊羹やかりん糖などが販売されています。）

（あんマドレーヌ）

―持ち帰りができる新しいメニューを作られたそうですね。

はい。これまで持ち帰りで提供していた要冷蔵の「みたらしバターサンド」がありましたが、新たに常温で保存できる「あんマドレーヌ」を作りました。見た目はマドレーヌですが、中にみたらし団子のタレ入りのあんこが入っている焼きまんじゅうのようなお菓子です。現在ジェイアール京都伊勢丹とオンラインショップのみで購入いただけますが、今後は全店舗での販売も予定しています。

（注）販売開始から品薄状態になり、オンライン販売を中止しています。詳細は梅園のオンラインショップをご確認ください。

3代目店主として、日々新しいことに取り組まれている西川さん。
続く 後編 では「うめぞの CAFE & GALLERY」に置かれているハンドメイド作品について伺います。