芦屋・春日町|本が人を、人が人をつなぐ、『はるのうた』喫茶店

Kaori Sawada
2022年11月からMeTAS+で記事を書かせていただくことになりました!取材を通じて色んな方にお会いできるのが楽しみです。
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MeTAS+ オフィシャルクリエーターの「SERCE」さんもオススメの、芦屋市打出駅周辺ショップを紹介します。

1軒目は2020年6月にオープンされたブックカフェ『はるのうた』喫茶店さんです。

場所はなんとSERCEさんと同じ建物の1階です!(上の階の窓枠がピンク色ですね。)

『はるのうた』喫茶店の八幡さんご夫婦です。泰夫さん(左)と圭子さん(右)。今回は、これまで大学図書館で司書をされていたという圭子さんを中心にお話を伺いました。

(店内は通りに面した大きな窓から光が差し込み、あたたかな雰囲気です。)

(キッチンは主に泰夫さんが担当されています。手前にはハンドメイドの雑貨や焼き菓子などが並んでいます。)

―かわいいハンドメイド作品ばかりですね。どのように集められたのですか?

すべてカフェをオープンしてからのご縁で置かせていただいています。例えばニットの作品は店内のデザインを依頼した方からのご縁で出会ったニット作家のふぃーあさんのもので、カフェがオープンした時から日曜日に不定期でニットカフェを開催して下っています。お客様と一緒にニットを編む会で、そこにも色んな方が集まって来られます。

こちらはお店に何度か来られた主婦3人グループが「こんなの作ってます」と言って持って来られました。発想がユニークで面白いんです。

雑貨以外の焼き菓子を作ってくださっている方も同じですね。芦屋の45BAKE KITCHENさんや神戸のconocaさんなど、体にも口にも嬉しいお菓子なので、お店で作っている自家製シロップのホットドリンクや、西宮のゆげ焙煎所さんのコーヒーと合わせてお召し上がりください。

(どれも美味しそうです!)

自ら発信することで繋がりが生まれる

(店内にはブックカフェならではの大きな本棚があります。)

―昔から本が好きで、以前は大学図書館の司書をされていたそうですね。本はどのように選ばれているのですか?

私たち夫婦が好きな本もありますし、音声SNS「クラブハウス」にある「耳で読むビジネス書」(通称:耳ビジ)というルーム(各ユーザーが作成できる部屋で、 興味のある部屋に入って会話を聴いたり、会話に参加したりできる)で知って気に入った本も置いています。耳ビジではナレーターの下間都代子さんが毎朝ビジネス書を朗読されていて、頭に入りやすいんです。

クラブハウスを使い始めたのは、私の師である益田緑さんのマインドフルネス瞑想のルームに参加するためでしたが、耳ビジにも参加するようになったのは、益田さんが本を書かれて、その本が耳ビジで読まれることになったのがきっかけです。最初は話を聞くだけでしたが、手を挙げて私たちのお店のことを話してみると、たまたま近所にお住まいの参加者の方がいらっしゃって、さらに下間さんの知人だったので、サプライズで下間さんをお店に連れて来られるということがありました。

©︎ぱる出版「幸せなお金を引き寄せる44の心理学レッスン」益田 緑 著
(益田さんの本とクラウドファンディングにより完成したマインドフルネス自慈心カード。本の背表紙には「自分を慈しめば、人生は豊かになる。」と書かれていました。)

―それは驚きですね!私もクラブハウスは使ったことがありますが、ルームで手を挙げて発言するのは躊躇してしまいます。だからこそ、一歩踏み出す勇気で予想もしなかったことに繋がるのですね。

私は心理学の勉強をしていたことがあるのですが、自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる「心理的安全性」が大切なんですね。参加しているクラブハウスのルームは、それが保たれていて誰でも発言しやすい空間になっていると感じました。

圭子さんも本を書かれています

(実は圭子さんは「私、スイミーになりたかったんだ」という本を電子書籍で出版されています。生い立ちや、大学図書館で働かれている時に心理的な苦痛に悩まされ、心理カウンセリングを受けたり心理学を学ばれたりした後、夫婦で「はるのうた」喫茶店を開かれるまでの経緯、ご自身の経験から「できない自分」を認め、仲間を作っていくためのレッスンが書かれています。)

―本を書かれてみて、何か変化はありましたか?

勧めていただいたので勇気を出して書いてみたら、人生が180度変わりました。自分を開示することで人との壁がなくなって楽しく生きられるようになり、思いがけないご縁に恵まれるようになりました。

―まるでこのカフェのように、発信することでどんどん繋がりが生まるのですね。今後やってみたいことはありますか?

本の著者を招いた読書会ですね。9月に初めて「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ。」の朗読会&座談会を開催しました。また、店を始めてからご縁があり、一度ご来店くださった「勇者たちへの伝言 いつの日か来た道」や「ジュリーの世界」などを書かれた作家の増山実さんの読書会も構想中です。

私はやはり本が好きなので、本と人を結び、参加者も気兼ねなく発言できる空間を作って行きたいと考えています。

©︎ポプラ社「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ」川上 徹也 著

左:©︎ハルキ文庫「勇者たちへの伝言」
右:©︎ポプラ社「ジュリーの世界」
いずれも 増山 実 著

―本も売れにくい時代になっていますが、逆に新しい楽しみ方で広めることができますよね。圭子さんのお話しを聞いていて、本って書店では出版社から製本されて並んでいますが、中身は著者が自分の内側を自分で書いた「ハンドメイド」なものかなと思いました。

そんな考え方もできますね。私にとって本は読むだけでなく、人と人とを繋げるツールだと思っています。このカフェにはそれぞれエピソードがある本がたくさんあります。気になったものがあればぜひ質問してみてください。

左:©︎河出書房新社「時刻表2万キロ」宮脇 俊三 著
中:©︎トンボ出版「阪神国道電車」神戸鉄道大好き会 編著
右:©︎ちくま文庫「コーヒーと恋愛」獅子 文六 著
(こちらは鉄道旅行が好きな泰夫さんの本。ショップカードにも電車がデザインされています。お店の名前の由来は当初は春にオープンする予定だったことと、泰夫さんが好きなスピッツの歌のタイトルから取られています。)

新しい自分に出会う旅に連れていってくれそうな『はるのうた』喫茶店さん。本好きな方もそうでない方も、ぜひ一度訪れてみていただきたいです。

店舗情報

『はるのうた』喫茶店

営業時間
火-土10:30〜18:30(LO:18:00),日10:00〜17:30(LO : 17:00)
定休日
毎週月曜日
アクセス
阪神打出駅北東へ3分
SNS
https://www.instagram.com/2020harunouta/
住所
芦屋市春日町3-6-103
備考
Twitter:https://twitter.com/harunouta2020
※取材時点の情報です
※営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時はSNSにてお確かめください。

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