【前編】アトリエショップ「 SERCE（セルツェ）」でストーリーを奏でる作品に出会う

最寄り駅は兵庫県芦屋市、阪神電気鉄道本線の打出駅です。取材時には、駅を出てすぐ北にあり芦屋市を東西に走る「道鳴尾御影線」という市道のケヤキ並木が色づき初め、とても綺麗でした。

打出駅から徒歩３分、レトロな建物の階段を上がると到着です。JR芦屋駅からでも、落ち着いた街並みを散歩しながら15分くらいで訪問できます。

（ピンクの世界！！かわいい！！！！）

想像していなかったかわいさにドキドキしながら、アトリエにお邪魔します。ちなみに周りの部屋も事務所にされている方が多いそうです。

（こちらがKayaさん。本日はよろしくお願いします！）
※撮影用にマスクを外しています。

部屋の中は、隅々までKayaさんの世界感が表現されているとっても素敵！な空間です。

―今回なぜこのようなアトリエ兼ショップをオープンされたのですか？

これまでてづバのようなハンドメイドのイベントや、百貨店の催事など期間限定のものに出店してきたのですが、お客様に直接お会いすることが好きで、ずっと続けたいなと思ったことがきっかけです。

また、SERCEはアトリエも一緒になっているおかげで、その場でサイズ調整やイヤリングへの金具変更、パーツ交換などお客様の要望にすぐ対応できるのがメリットだと感じています。

（壁に飾られたカードにメッセージが書かれていました。）

“「SERCE（セルツェ）」
旅好きのデザイナーが、様々な国を旅して出会った素材を作品に仕立てています。
気が付けば、今までに旅した国は20ケ国以上に・・・
アクセサリーとともに、海の向こうの風景もお届けできますように・・・“

―色んな国にパーツの買い付けに行かれていたのですね。

はい。今は新型コロナの影響でなかなか難しいのですが、以前はヨーロッパを中心に、アジアなど色々な国に買い付けに行っていました。アンティークの雰囲気が好きなので、蚤の市を巡り、リボンやボタン、ビーズなどの古いものを見つけて日本に持って帰り、それらを組み合わせてハンドメイドでアクセサリーを作ってきました。

（ピアス、ネックレス、ブレスレットなどの作品がたくさん！）

―学生の頃からハンドメイド作品を作られていたそうですね。何かきっかけはあったのでしょうか？

実はそれまでピアノを勉強していたのですが、手を痛めて弾けなくなってしまったので、ピアノの代わりにできる自己表現としてハンドメイドを初めました。

「自分の好きなものを集めてきて、それらを組み合わせて表現する」ことは、私にとってピアノを弾くことと似ていて、どんどんのめり込んでいきました。

―その頃から今の様なデザインのものを作られていたのですか？

はい。あまり変わらないですね。子どもの頃から骨董品屋に行くなど、綺麗で新しいものより古くてストーリーを感じるものが好きでした。

（どれも雰囲気があり、身に着けるとシックで上品な気分になりそうです。）

―（上の画像）私はブルーが好きなので、こちらのアクセサリーが気になりました。これは何のパーツ作られたのですか？

ブルーのパーツは100年くらい前のフランスのビーズです。人魚の尻尾の様な形で立体的になっています。その上の丸い真鍮のパーツは、アメリカの有名なコスチュームジュエリーデザイナーであるミリアムハスケルのデザインと同じ金型を使ってスタンピングされたものです。復刻版ですね。

―どちらも素敵なパーツですね。蚤の市ではどうやってパーツを見つけるのですか？

ガラクタの中から軍手を使って必死で探しています（笑）。何かのパーツに混じって見つかったり、家具の横にたまたま紛れていたりするので、欲しい物に出会えた時は感動しますね。

―まるで宝探しのような感覚ですね。そうやって見つけたパーツを組み合わせ、作品に新しいストーリーが生まれるのですね。早く世界を飛び回って宝探しができるようになりたいですね！

そうですね。今はネットで購入できるようになって便利ですが、やはり現地でしか出会えないパーツを探し出して、お客様にお届けしたいですね。

（手前はドイツのアンティークのボタンを使ったピアス。タッセルは取り外せます。）

【記事後編】では、筆者が体験してみた、その場で好きなパーツを選んで作れるアクセサリーについてご紹介します。お楽しみに！