「作家さんが自由に発表する場を作りたい」雑貨店を営むオーナーの思い

COTU
MeTAS+編集部 オフィシャルライターのCOTUです。趣味でビーズ刺繍やオーガンジー刺繍、レジンなどのアクセサリーを制作しています。ハンドメイドのお店やオーナー様への取材、イベントの紹介などを行っています。
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大阪中崎町にある「hakomittsu.(ハコミッツ)」さんは、アクセサリーやキーホルダーなどの雑貨をたくさん揃えています。まだレンタルボックス&委託販売の雑貨店がほとんどなかった約8年前にお店をはじめたというオーナーの椿さんに、お話を聞いてきました。

プロフィール
椿(Tsubaki)
大阪府出身。大学卒業後イラストレーターを経験したのち個人での作家活動をスタート。百貨店内の雑貨店にて店長職と作家の兼業を経て、EC事業を学ぶべくWeb業界に転職。リアル店舗とWeb、両方の知識を身につけたのちハンドメイド限定の委託販売店をオープン。現在は、姉妹店や貸しギャラリーの運営、また大学の講師も務める。

8年前、大阪では珍しかったレンタルスペースを始めたきっかけとは。

ーー本日はよろしくお願いします。たくさん作品が、置いてありますね。どれくらいの点数が置かれているんですか?

ここだけで、100〜120名近い作家さんの作品がありますね。箱のブースによって、自分でディスプレイを組んでいる方やディスプレイが苦手な方は、お店側で並べていたりしています。雑貨系やイラスト描かれている作品も多いですね。

ーーたくさんありますね。別の部屋も見かけました。

そうですね。隣の部屋では作品置かれている作家さんが個展をされたり、ワークショップを行っています。主催イベントは年3〜4回しているので、その間にさまざまな作家さんのイベントを開催しています。

ーーそもそも、この雑貨店をはじめようと思ったのはどうしてですか?

元々、雑貨屋さん巡りを毎週するほど、雑貨が好きだったんです。ぼんやりと学生時代からやりたいことの中にあったんですよ。学生時代のフリマボックスから着想を得て、ハンドメイド専門の委託販売店とかレンタルボックス屋を思いつきました。

ーー8年前からお店を始められたんですよね。

そうなんです。着想していたようなお店は関東に実はすでにあったんですけど、当時大阪にはまだなくて。当時作家活動を自分もしていたので、ないなら自分で作ろうと思い、はじめたのがきっかけです。

ーー自分で作ろうと思えるのが、すごいです!お店の作品はどんな観点で扱うものを選んでいるんでしょう?

ネットからご縁があった作品がほとんどです。こちらからお声がけしたことは基本的にはなくて、置きたい!って言われたら、バランスを見て調整していますね。こちらからのセレクトは一切していません。「誰でも自由に置いて、発表できる場所にしたい」というのがお店のルールとして始めに決めていたことなので。

ーーアクセサリー以外の作品も置いていますよね。

結構多いかもしれないです。昔、革靴を作られている方もいてたり、陶器が置かれていたりしたこともあるので、そこも自由にしてくださいと、お伝えしています。

ーーセレクトされていないようなのですが、全体的にセンスが良さそうです。

それでもチョイスしたことはないんですよ。なので時々によってお店のカラーも変わります。アクセサリーが増えたり、雑貨が増えたりとか。それはいつきても楽しんでもらえると思っています。

ハンドメイドの持つ、楽しさや奥深さをもっと色んな方に知っていただきたい

ーー元々作家からハンドメイドの世界へ行ったんですよね。ハンドメイドとの出会いや接点はどこにあったのでしょうか?

元々絵が好きで、小さい頃から趣味で描いてたんですよ。時間があれば絵を描いていました。父も作ることが好きで、その影響も受けたのかもしれません。あとは、てづバさんの第1回目開催の時、私も同じタイミングで作家として活動をスタートしました。

ーーそうだったんですね。第一回のてづバに参加されていたのは驚きです!その頃は何を販売していたんですか?

イラストのレターセットとか、写真も趣味だったので、販売していました。

ーーそれは嬉しいです!作家活動のスタートになったんですね。

ーーこれからはどんなふうに活動していきたいですか?

それこそ8年前にお店を始めた頃は、多分5、6年後には、今みたいにどこにでもハンドメイドが並んでて商業施設に並んでいて身近なものになるだろうとは思ってたんです。ただ、今はどうしても売ることにベクトルが偏っているなと思っています。

ハンドメイドは、売れないといけないわけでもないし、趣味でもいいし、ハンドメイドって楽しい・凄い・もっと自由でいい。ということを根底の部分として根づかせないと今後が心配だなと思っています。恩返しじゃないんですけど、これからはそういう何か根本のところの部分を広げる活動をしたいなと思います。

ーーすてきですね。今でもそういった活動をされているんですか?

最近は、「とにかく見てくれ展」という企画をTwitterとリアルでここ何年かやっています。(@toni_mite)

作家さんは販売にあたって、お客さまの手に取りやすいものを制作されるわけですが、本当はもっとすごい技術があって、もっと凄いものを作れるんじゃないかな!?と思ったのがきっかけです。

目的や用途は一旦置いておいて、自分が作ってみたいものを3ヶ月かけて作ったらどんなものが出来上がる?という大会で毎回200人くらいご参加いただいています。

趣味でハンドメイドを楽しんでいる方も多く、参加者はもちろん、参加していない方も、作品が出来がるまでを一緒に楽しんだり応援してもらって、ちょっとしたスポーツ大会のようなノリに。笑

お店で売ることが一般的になった今、今度はもっと純粋にハンドメイドを楽しんで欲しいなと思うようになり、もっと自由で楽しんでいいんだよってことを、どうにか伝えていきたくて、こういう大会をやっています。

ーーぜひ多くの方に参加いただきたいですね!本日はお忙しい中、ありがとうございました!

まとめ

実際に取材してみて、椿さんのハンドメイドに対する思いをとても感じました。様々な作家さんの思いある作品をたくさん置いているので、ぜひショップへ訪れる際は、その時々に変化する作品を楽しんでみてくださいね。

思いがけない運命の出会いもあるかもしれません!

本日、取材にご協力いただいた「hakomittsu.(ハコミッツ)」さんについて、気になられる方は関連記事もぜひチェックしてみてください♪

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店舗情報

Queue de clé(クーデクレ)

概要
「hakomittsu.」の姉妹店。同じくハンドメイド委託販売 レンタルボックスのお店。店名の由来は、フランス語で幸せをしっぽの先に引っかけて運んでくる猫のかぎしっぽ。
営業時間
12:00~18:00
定休日
水曜日・木曜日
アクセス
谷町六丁目駅から徒歩7分
HP
https://queue-de-cle.shopinfo.jp/
SNS
https://twitter.com/Queue_de_cle
住所
大阪府大阪市中央区瓦屋町1-6-8
備考
※取材時点の情報です

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