薄い生地をミシンでキレイに縫いたい!コツを徹底解説
薄い生地が縫えない!その理由は?
生地が薄くなるだけで、思うように縫えないという経験をしたことのある方は少なくないでしょう。薄い生地がキレイに縫えないのは2つの理由があるからです。
糸が絡まりやすいから
薄い生地をミシンで縫おうとした際、糸がグチャグチャに絡まってしまうことがあります。これは、布の厚みと糸調子のバランスが悪いために起きていることが多いです。薄い布を縫うには、薄い布に合わせた糸や針、糸調子の設定を行いましょう。
生地が食い込んでしまうから
薄い生地はミシンのかけ始めなどに、ミシン本体に生地が食い込んでしまうことがあります。これは、針を刺す際に薄い生地の端布を巻き込んでしまうためです。縫い始めの位置を工夫して、生地が食い込んでしまうことを防ぎましょう。
【動画解説】ミシンを使った薄い生地の縫い方
早速、MeTAS+の動画から、ミシンを使った薄い生地の縫い方を解説します。
ポイント1.内側から縫い始める
薄い生地を通常のように端から縫うと、針が生地に食い込んだり糸が絡まったりしてしまいます。
縫い始めは、生地の端ではなく内側に置き、返し縫いからスタートしましょう。内側から縫い始めることで、端の生地を食い込ませず縫うことができます。
ポイント2.縫い代を広くとる
薄い生地は、布端を巻き込んでステッチがガタガタになりがちです。これを防ぐために、縫い代を広めにとって縫いましょう。
通常なら5mmの縫い代でミシンをかける部分も2~3cmと、広めの縫い代をとります。
縫い代の中程から本縫いの開始地点に向けて斜めに縫います。すると、開始地点からスムーズに縫うことができます。
縫い終わったら、縫い代部分を切り落とすことで、仕上がりがキレイに仕上がります。ミシン初心者の方には特におすすめの方法です。
ポイント3.はぎれを使って縫う
薄い生地の巻き込みを防ぐ場合、はぎれを使って縫う方法もおすすめです。
まずは、はぎれを縫います。
続けて薄い生地を縫います。
この時、生地同士を5mmほど離して縫うことがポイントです。
縫い終わったらハサミでカットすればOKです。これで、薄い生地を巻き込まずにキレイに縫うことができます。
ポイント4.アイロンのりを付けてから縫う
ここまで紹介したテクニックを使用しても薄い生地を縫うのが難しいと感じる場合は、アイロンのりを使って薄い生地に張りを持たせて縫いましょう。
アイロンのりをスプレーした後、アイロンをかけます。この時、あて布にクッキングシートを使うと、生地が溶けてしまうことを防げます。
生地用の一時硬化スプレーを使うと、アイロンいらずでさらに便利です。生地がパリっと仕上がったら、そのままミシンをかけましょう。アイロンのりを使った場合、完成後に洗えば元の生地の柔らかさを取り戻します。
【布ツリ・食い込み防止】薄い生地をミシンでキレイに縫うコツ
その他にも、薄い生地の布ツリや食い込みを防ぐコツがあります。
針や糸を薄い生地に適したものに変える
薄い生地には、薄い生地に適した針や糸があります。針や糸を細くすることで、生地に無理な力がかからずきれいに縫えるようになるでしょう。
薄い生地を縫うときには、針は9~11番、糸は90番を目安に選ぶのがおすすめです。
糸調子を弱くする
糸調子と強くすると、それだけ縫い目に強い力がかかって生地が引っ張られてしまいます。薄い生地を縫うときには、糸調子を弱く設定しましょう。
押さえ圧を弱くする
ミシンによっては、押さえの強さを調整できるタイプのものがあります。押さえが強いと薄い生地を上手く送ることができず、糸が絡まったり生地が噛んだりしてしまう原因になります。
薄い生地を縫うときには、押さえ圧を弱く設定して縫いましょう。
針の位置を左に寄せる
針の位置を左に寄せると縫い目が安定しやすく、生地が針板の穴に食い込みにくくなります。薄い生地を縫うときには、針の位置を左に寄せて縫うようにしましょう。
直線専用針板を使う
通常の針板は、ミシンの機能に合わせてジグザグ縫いなどができるよう横に穴が広がっています。薄い生地は、この穴に布が噛んでしまいやすいです。
そこでおすすめなのが、直線専用針板を使う方法です。直線専用針板を使うと穴が小さいため、布を巻き込みにくくなります。
ハトロン紙を使って縫う
薄い生地の下にハトロン紙などの薄い紙を敷いて縫うと、布の食い込みやヨレを防ぐことができます。ハトロン紙は縫い終わった後に破って取り除きましょう。トレーシングペーパーなどでも代用できます。
端から縫い始めない
薄い生地を縫うときに最も食い込みやすいのが端の部分です。端を縫うのは避け、なるべく縫い代を広めにとるようにしましょう。
縫い目を細かく設定する
薄い生地がよれてしまう原因は、縫い目の粗さにあります。粗い縫い目に布が引っ張られることで、縫い目に生地が引っ張られてシワが寄ってしまいます。
そんなときは、縫い目を細かく設定しましょう。縫い目を細かくすることで、布が引っ張られずキレイな直線を縫えるようになります。縫い目の粗さは2.0以下に設定してみるとよいでしょう。
コツを掴めば薄い生地もミシンでキレイに縫える
ハンドメイド初心者には難しい薄い生地も、コツさえ押さえればキレイに縫うことができます。「端から縫わない」「縫い代は大きく」「はぎれを使って縫う」「アイロンのりを使う」など、プロならではのテクニックも紹介しました。
今回紹介したテクニックやコツを参考に、薄い生地をキレイに縫ってみてください。
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※記載は取材時点の情報となります。
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