オーダー頂いたベルトを作りました。

OUGI Leathers
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私の物に対する考え方

画像は 2022年2月 に撮ったものです。

 

私は使うものを買うとき、長持ちしそうな物を買います。

長い間使いたいですし、愛着を持って使いたいと思うからです。

 

 

この画像は 2023年8月 に撮ったものです。

 

今の時点で1年と6か月たっています。

この革は10年以上前から使いたいと思っていて、やっと取り扱う事が出来た革で、届いてから作った物です。このバッグはまだまだ若い方ですので、これからも思い出が積もっていくのかなと思います。

 

革の話でちょっと話がそれましたが、

「この時から使っていたんだな」というどこかに行った事や、何をしていた時に使っていたかなど、使っている物と一緒に思い出が残ればと思っています。

自分がそのように思っているため、長持ちするように丈夫に作っています。

 

 

ベルトを作ってほしいと相談を頂きました

お客様がご来店して下さいました。

話を聞いてみると県外からの来訪とのことでした。

ベルトを作ってほしいとの事で、サイズを測ってからどのように作るか、革の色、糸の色を決めました。

 

 

ベルトとはどう使う物か? 

ベルトはズボン等が下がらないようにとめる為に使う物

となると、ズボンと常に擦れる事が予想されます。そして、革は伸びますので1枚の革だと不安です。など、不安な点を解消するように考えていきます。

 

革が1枚だと不安な点は、2枚貼り合わせれば解消できます。また、革2枚を貼り合わせても、1枚よりはないにしろ、伸びはあるでしょうから、中に芯を入れます。これで大幅に伸びが軽減されます。

そして、2枚貼り合わせに芯を入れると、縫う必要があります。となると、ズボンと常に擦れるため、糸がズボンと擦れれば切れやすくなり長持ちするとは考えにくくなります。

縫い方を工夫する必要が出てきますが、そこで手縫いを行います。手縫いという手法は糸が切れない工夫をしている縫い方です。

糸が擦れるならば、革に糸が埋め込まれるようにしたら、ズボンとベルトの縫い糸とが擦れることはなくなります。

また、1本の糸の両端に針を取り付けて縫う手縫いは、もし糸が切れてもほつれが無いように縫えます。

 

1枚だと伸びやすい→2枚にしたら軽減できる→中に芯を入れればさらに軽減できる

2枚貼り合わせるので縫う必要がある→ズボンとの擦れが気になる→縫い方を工夫する

このように起こりうることを想像して回避できる作り方を考えれば、丈夫で長持ちするものが出来るというわけです。

 

 

そしてコバの処理(革の切り口)は、今回ナチュラルカラーの革を使っているので蝋で処理しました。

蝋は熱で溶けます。革は熱で収縮する性質があります。

熱した蝋を革に入れながら、革は収縮することで、蝋でしっかり蓋をした層が表面にできて

革の繊維の中にホコリが入り劣化する事を防ぐことができます。

また、蝋で処理したコバは、布で摩擦熱を加えると蝋が溶けますので、ある程度の傷はなじませて目立たなくできます。

 

 

物づくりは何を思ってどう作るかが大事だと思います。と前回書きましたが・・・

今回は、何を思ってどう作っているか を書いてみました。

 

そして、今月はアート&てづくりバザールに出店予定です。

ブースは こー08 です。

よかったら見に来て下さいね!

話しかけて下されば嬉しいです。

PROFILE

OUGI Leathers
大阪市西区新町でオリジナルレザーアイテムの製作販売、オーダーメイドの製作、手縫いの革教室をしています。https://handsewn.ougileathers.shop/
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